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「やぁ〜がますわっ!」怒号が響いたのは晴れ渡る青空にクラクラしそうになる、木曜の朝だった。
先頭に居た常連組が、なにか騒いでいる。
いつものように後方に並んでいた俺は、トラブルが起きそうになると見て見ぬフリを決め込もうとしたが、珍しくポップさんも先頭集団に混じっていたのだけが気になった。
「あんたが怒る筋合いないわよっ!」
どうやら揉め事を起こしているのは、おばちゃん達とポップさんのようだ。
普段話しをしてるのを見た事がなかっただけに、あそこまで荒れた様子を見ると何か大変な事が起きたのかと不安になってしまう。
だけど、様子を覗くだけで近づこうとはしなかった。
「おはようございます」
少し前方から声を掛けてきたのは『新常連』になろうとしていたあの彼女と、彼氏らしき人物だった。
軽く挨拶をすると、一部始終を見ていた彼女が件を話し始めた。
ポップさんがキレてるのは、おばちゃん達の中に割り込みをさせた人がいたかららしい。
容易に想像はついたけど、ポップさんが軽い口調で絡んで行ったんだろう。
それを助けようとしたおばちゃんが、ポップさんに対立候補として挙ったんだな、きっと。
店員が中から出て来て、事情を聴いたのか少し時間が経つと騒ぎが収まった。
そしてレイバンのサングラスをギラギラさせて、フラフラした足取りで後方へ近づいて来た。
「よぉ〜おにぃちゃ〜ん、なんか怒られちった、へっへへぇ☆」
黒いサングラスの奥の目には、まだ怒りが残っているのが分った。
そして俺の前に割り込んだ。
「タバコ持ってるぅ〜?ちょーだい☆」
マルボロと一緒にライターを差し出した。
俺のボロチャリのことを聞こうとしたけれど、出来なかった。
それにしても、おばちゃん達が割り込みをさせた人って…。