らぶパチ|らぶパチ連続小説|チェルシー(虚無)

らぶパチ連続小説

らぶパチトップ > らぶパチ連続小説

第45話 虚無

 翌昼過ぎ、ピーちゃんからのメールで目が覚めた。
「大変だ!すぐ来てよ!!\(*`∧´)/」
予想…と言うか、分かっていた。
寝巻きのジャージのままチャリに乗り、ホールへ到着したのは午後2時過ぎ。
到着すると、閉められたシャッターに1枚の紙が貼付けられていて、店員さんが昨日まで着ていた作業着が捨てられていた。
「潰れちゃったみたいだよ!」
返す言葉がなかった。
「うそぉ〜!おばちゃんにも伝えたんだけどさ、おばちゃんもビックリしてたよぉ!もうホントに来れないじゃん!もぉー!」
「え?…だって、昨日勝負して負けたじゃん…」
「だってここしかないんだよ?」
「いや、そりゃそーなんだけどさ…」
「なに?他に行くとこあんの?ないでしょ?ほんとに引っ越すつもりなの?馬鹿じゃない!?」
しきりに「うそぉ〜」と発しては、周りに居た他の常連さん達にも同じことを言っていた。

駐車場の隅の方へ行って、車止めの所に座り携帯を気にしながらシャッターが降りたホールをしばらく見ていた。
時間がどれだけ経ったんだろう。
相変わらずピーちゃんは同じことを来た人達に話している。
これからどうしようかな。
頭を過っていたのは将来のこと、そしてプニの事だった。
携帯を何度見ても、メールは届いていない。
何かを期待してるワケじゃないけど、メールがくればぽっかり空いた穴が塞がるような気がしていた。
疲れたんだろうか、プリプリしていたピーちゃんがコチラへとヒールを鳴らしながら歩いてきた。
そして隣に座り、視線を合わせることなく静かな時間を過ごした。
どちらからともなく出た言葉は「帰ろっか」だった。
「そだね」
一緒に歩いたのはファミレスまでで、そこからは「じゃぁね」と言われ別れた。

次の日も次の日も次の日も…プニからの連絡はなかった。

俺はそのまま、街を出ることにした。

< 第44話             > 第46話